本別高校吹奏楽部に新たなドラムセット 地域の経営者団体から寄贈
【本別】部員5人に助っ人1人の6人で帯広地区のコンクールで好成績を収めて全道大会に出場した、本別高校吹奏楽部に大きなご褒美が贈られた。十勝池田地方法人会本別支部(朝日基光支部長)からドラムセット(約25万円相当)が寄贈され、楽器などを担当する平手悠吏さん(3年)は「感謝の思いでいっぱい」と喜んだ。
同部は3年生3人、2年生2人、ピアノの助っ人1人で、7月に帯広地区吹奏楽コンクールの高校C編成(25人以下)の部に出場。異例の少人数ながら、途中で楽器を持ち替えるなど1人2役で音の少なさをカバーした。市販の譜面では演奏できないため、顧問の河西未来生(みきお)教諭が知り合いの若手作曲家下田和輝さん(宗谷管内利尻町在住)に事情を説明して依頼し、豊頃町大津の海岸に打ち上げられる氷塊「ジュエリーアイス」をイメージした曲を作ってもらった。
練習を重ねた結果、同コンクールで金賞を受賞し、帯広地区の代表校に選ばれた。12年ぶり4度目の出場となった札幌市のコンサートホールKitara(キタラ)で行われる道コンクールでは銀賞に。
十勝池田地方法人会本別支部は毎年、社会貢献活動の一環として福祉施設や教育機関などに寄贈している。同部の活躍を知り、同校に打診し、要望を受けてドラムセットを贈った。朝日支部長は「皆が頑張っていて何かしたいと思った。本別高校の吹奏楽部がますます盛んになれば」と期待する。守田七星さん(2年)は「以前は古くてチューニングも合いにくかったのでうれしい。しっかり練習してうまくなりたい」と目を輝かせる。
10日に贈呈式が行われ、大泉瑚凛部長(3年)は「地域の人たちからの寄贈は、自分たちの前の世代から積み重ねたものが形になったということ。後輩が継いでいってくれると思う」と話した。同校の松田素寛校長は「今後の活動の励みになる。ありがたいこと」と感謝していた。(北雅貴)