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市内唯一、女性院長の整骨院開院 幕別出身の齊藤志歩さん

整骨院を開業した齊藤さん。「ひまわりのように明るく皆さんと向き合い、一人一人に心を込めた施術を」と話す

 帯広市内で唯一、女性が院長を務める「ひまわり整骨院」が20日、帯広市西4南3に開院した。院長を務める柔道整復師の齊藤志歩さん(28)は「女性が体の不調を相談しやすく、足を運びやすい整骨院を」と自らの思いを形にした新たな職場で、一歩を踏み出した。

 幕別町出身の齊藤さんは幼いころから柔道を習っており、整骨院にはお世話になっていた。「資格を持って仕事をしたい」と高校卒業後に札幌の専門学校で3年間、柔道整復師を目指し知識を積み上げた。国家試験に合格後は、札幌や帯広の整骨院で約8年勤めた。

 開業を志したきっかけは患者たちの声だった。元の職場は男性整復師が多かったが、女性患者の中には異性の整復師の施術に「抵抗がある」という人もいた。そのため「齊藤さんにお願いしたい」と指名されることも多く、やりがいも感じていた一方で、そうした希望全てに応じられない歯がゆさもあった。

ベビーカーやドレッサー、キッズスペースも設けた女性専用の施術室

 「自分にはまだ技術も力もない」という自信のなさもあったが、「女性が気兼ねなく足を運べる整骨院をつくりたい」という思いが上回った。母の環さん(56)の後押しもあり、開業を決意したという。

 7月に市の経済部商業労働課へ相談すると、道の補助金事業「地域課題解決型企業支援事業」を紹介された。地域の課題解決につながる起業を行う人に補助金を出して地域経済の活性化を図るというもの。齊藤さんは迷いなく申請し、採択された。そこからは年内の開業を目指し怒涛(どとう)の日々だったという。

 開院1週間前にようやく院内の設備が整った。最新の電気治療機器やウオーターベッドなどを取りそろえる中で、一番のポイントは「女性専用の施術室」。人の目を気にしない空間で施術が受けられるほか、「授乳や抱っこで肩こりに悩まされる子育て中のお母さんにも足を運んでほしい」と、ベビーカーやキッズスペースも完備した。

 「整骨院の名前は、『明るく皆さんに向き合いたい』と言う思いを込めて太陽を向くひまわりにした」と話す齊藤さん。「捻挫や脱臼から原因が分からないちょっとした痛みまで相談に乗ります。一人一人に心を込めて向き合いたい」と性別、世代に関係なく、来院を呼び掛けている。
 時間は午前9時~同11時半、午後2時~同7時。日曜は午後1時まで、木曜休業。問い合わせは同院(070・1139・7635)へ。(近藤周)

関連写真

  • 齊藤さんの友人が書いてくれたという同院のロゴ。手のひらにひまわりを包み込むデザインは「ひまわりのように患者さんと明るく向き合いたい」との思いが込められている

    齊藤さんの友人が書いてくれたという同院のロゴ。手のひらにひまわりを包み込むデザインは「ひまわりのように患者さんと明るく向き合いたい」との思いが込められている

  • 帯広市西4条南3丁目に開院した「ひまわり整骨院」

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