ガソリン3~4円値下げ 価格競争「限界レベル」 新規GS開店で拍車
管内のガソリンスタンド(GS)のセルフ式レギュラーガソリンの価格は、4日以降1リットル当たり3~4円ほど値下がりし、21日現在、154~159円程度となっている。GS同士の価格競争が激化したことが要因で、利益の確保が難しい水準に陥っている。
ガソリンの原油価格は値下げの傾向にあり、円安もやや落ち着いたことから、元売りの仕切り価格は17日に3円50銭値下げした。しかし、これに伴い、10日に36円30銭あった政府の補助金は17日に32円30銭へと4円減少。小売業者の仕入れ値は50銭値上がりしていた。
一方、タイヤ交換が始まる10月下旬から12月まではGSが繁忙期となることから、タイヤやオイルの交換など、各種サービスに合わせたチラシなどによる価格競争が激化。帯広市内の国道236号沿いに新規GSが開店したこともあり、競争に拍車が掛かっていた。業界関係者は「帯広のセルフ式の看板価格が製油所の近い釧路より安くなっている。利益の確保はかなり苦しい状況」と嘆く。
帯広地方石油業協同組合は、今後のガソリン価格について「価格競争は激しいが、値下げは限界に近いレベル。しばらくは今の価格帯で推移するかもしれない」と予想している。(吉原慧)