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大樹で人口増加の「兆し?」 今年に入り前年同月増も

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 【大樹】大樹町の人口が、増加に転じる「兆し」をみせている。今年に入り3月末の人口が前年同月比で「1人増」となったのを皮切りに、6月以降は減少スピードが鈍化、10月末時点で前年同月比8人増の5433人となっている。前年同月の数値を上回るのは実に9年ぶり。宇宙関連産業や乳業工場の拡充が背景にあるとみられ、町側は今後の推移を注視している。

 総務省がまとめた今年1月1日現在の人口動態(2021年1~12月)によると、大樹町は転入が転出を上回る社会増に。ただ総体の人口減は続き、2月末時点で5390人(前年同月比71人減)に落ち込んだ。

 “異変”が確認されたのは3月末の人口。5399人となり前年同月(5398人)を1人上回った。前年を上回るのは2013年4月末以来だった。

 町企画商工課は「異動に伴う転出が多いのが3月。たった1人の増加とはいえ目を疑った」とする。

 4、5月は前年を20人超下回り、3月は「瞬間的な現象」「イレギュラー」と思われたが、6月は前月から20人伸ばし、結果的に前年同月比で3人増に。7~9月は落ち込んでも1桁台にとどまり、10月は再び前年増となっている。

 要因として考えられているのがロケット開発のインターステラテクノロジズ(IST)の人員増と、雪印メグミルク大樹工場の設備投資。ISTは100人超の体制に移行、うち6割強が大樹拠点の勤務者となっている。雪印は工場の拡張に伴い、自前の職員住宅を増設中だ。

 同課は「ISTや雪印には町外から通っている職員が相当数いるとみられる。次期総合計画(24年度~)の策定作業の中で、住宅政策や子育て支援など複合的に定住対策を検討したい」としている。(能勢雄太郎)

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