水際の危機管理を確認 十勝港でテロ対策訓練
【広尾】十勝港の危機管理コアメンバーと港湾保安委員会による保安対策総合訓練が2日、同港の第3埠頭(ふとう)で行われた。広尾海上保安署の巡視船搭載艇を出動させ、海上での不審者確保訓練を関係者に公開した。
コアメンバーは広尾海保署長を危機管理担当官とし、広尾署、広尾町などの関係7機関で構成。内閣の水際危機管理チームと連携、保安委員会(企業を含む11機関で構成)と共に必要な港湾テロ対策の検討に当たっている。
コロナ禍で訓練は中止か机上訓練に限定していたことから、実動訓練は4年ぶり。各機関から30人が参加した。
広尾署員による岸壁での不審者確保訓練(職務質問、逮捕)に続き、広尾海保職員が巡視船とかちを使い船内検索を実施。ボートで逃走したテロリスト役の職員を巡視船搭載艇で追跡し、間もなく制圧した。
広尾海保の扇谷佳秀署長は「北朝鮮からミサイルが発射されるなど危機管理の強化が重要性を増している。訓練を通して関係機関の連携を深め、テロ対策に当たりたい」と話していた。(能勢雄太郎)
水際の危機管理を確認 十勝港でテロ対策訓練