キルギスの教員6人が来町 士幌高で交流
【士幌】中央アジアキルギス共和国の国立農業大学付属農業技術カレッジの教員6人が、13日からの6日間、士幌町を訪れ、士幌高校(赤穂悦生校長、生徒107人)の実践的な農業学習や製造・加工実習、道の駅ピア21しほろの商品販売を視察した。赤穂校長は「同じ農業高校として、お互いに価値を見いだし、これからも交流を通じて発展していきたい」と話している。(大健太郎)
JICA・国際協力機構帯広センターは士幌町と協力し、草の根技術協力事業「キルギス国地域におけるフードバリューチェーンを活用した実践的な農業教育プロジェクト(地域活性化特別枠)」を実施。キルギスは北海道と緯度が近く、人口約700万人の国。町や士幌高校とキルギスは共通の特産「シーベリー」をきっかけに2018年から交流を続けている。
13日、同カレッジの教員らが町を表敬訪問し、高木康弘町長から歓迎の言葉を受けた。18日には教員とともに同帯広センター道東業務課の山田南緒さんらも同校を訪れ、同校3年生12人とキルギスの同カレッジ生徒15人がオンラインで交流し、生活や文化を紹介し合った。
同カレッジの生徒が開発し、健康にいい栄養素が含まれたリンゴのチップス、ニンジンや大根が混ざった乾燥チーズ「クルット」などが画面越しに紹介されると、士幌高の生徒は興味津々な様子だった。農業クラブ執行部会長の佐藤圭さんは「紹介されたキルギスの文化や食べ物を士幌高校でも生かしたい」、長瀬釉璃(ゆうり)さんは「商品開発に対する健康意識がかなり高くて驚いた」と話した。
同カレッジ校長のオスモノワ・アストラさん(72)は「士幌高校にはさまざまな機械や専門の先生がいて、素晴らしい環境が整っている。今後の参考にしたい」と高く評価。教員のカラベコワ・アルビナさん(47)は「先生と生徒、生徒同士がお互いにコミュケーションをしっかり取り、相手のことをよく考えている」と感想を述べた。
同プロジェクトは24年10月まで実施する予定。(大健太郎)
キルギスの教員6人が来町 士幌高で交流