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管内初、和牛全共3位 十勝和振と池田改良組合

パレードで第4区優等賞3席に入った牛を引く(右から)大原さん、多田さん、山田さん

 【鹿児島県霧島市】第12回全国和牛能力共進会鹿児島大会(和牛全共、全国和牛登録協会主催)は10日、上位入賞牛によるパレードと閉会式を行い閉幕した。道代表は8、9日の最終審査で、第4区(繁殖雌牛群)で十勝和牛振興協議会が、第5区(高等登録群)で池田町和牛生産改良組合が、十勝勢では過去最高となる優等賞3席をそれぞれ獲得した。大会には催事を合わせて30万人が来場した。2027年の次回大会は北海道で開催される。

鹿児島大会、来場30万人
 同大会は国内最大級の家畜品評会で、5年に1度開かれる。生体のまま体形や品位など和牛改良の成果を審査する「種牛の部」と、と畜して肉質や肉量を評価する「肉牛の部」で行われ、両部は月齢などの条件別に計8区で競った。高校・農業大学校による特別区を含めて、今回は41道府県から437頭が集まった。

 地域で3代以上生産されてきた特色ある雌牛3頭1組が対象の第4区には、同協議会から大原裕樹さん(40)=足寄町=、多田隆弥さん(32)=池田町=、山田貴赦さん(49)=幕別町=が出品。講評では「発育良好、体積に富んだ牛」と評価され、全国の18組54頭の中で3位に輝いた。山田さんは「(上位3席以上の)パレードを目標にしてきたのでうれしい。周りの人たちに恩返しできた」と喜んだ。

第5区優等賞3席に入りパレードに参加した武田さんの出品牛

 母、娘、孫娘の直系3頭1組の改良成果をみる第5区には16組48頭が出品。同組合の武田大治さん(34)の3頭も、体躯の張りなどが評価されて3席を獲得。武田さんは「牛がベストな状態で臨めた。地元など皆の力で取れた賞」と感謝した

 和牛全共の全区を通して十勝勢が上位3席に入るのは初めて。北海道勢では第8回(02年)岐阜大会で優等賞1席(第7区)を獲得して以来。同一大会で複数の3席以上は初となった。大会最高賞の内閣総理大臣賞は種牛の部が鹿児島県、肉牛の部が宮崎県の出品牛が受賞した。10日は各区上位の牛が審査会場内を一周し、十勝の6頭も大きな拍手を受けた。

 北海道勢は今大会、十勝の19頭を含めて22頭が出品され、七つの区と特別区で優等賞に入った。道出品団の宮前裕治副団長(池田町)は「素晴らしい成績だった。5年後の北海道大会につながる結果になった」と振り返った。(安田義教)

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