紅葉シーズン前にサーキットで事故注意呼び掛け 帯広署
【更別】これから迎える秋の紅葉シーズンを前に、ツーリングに訪れるライダーの事故抑止を進めようと、帯広署は27日、更別村内の十勝スピードウェイでパトカーによるデモ走行と啓発を行った。
十勝スピードウェイは大型二輪車の走行を楽しめる道内で数少ないサーキットで、全道からライダーが訪れる。この日は十勝スピードウェイのジュニアコースで二輪車のイベント「バイクで走ってみない会」が開かれ、札幌や苫小牧などから7人のライダーが参加した。
イベントに先立ち、同署交通一課の署員5人が啓発活動を実施した。パトカー2台が先導し、ライダーたちとコースをデモ走行。小雨で路面がぬれている中、ライダーたちは時速50キロで走るパトカーに続き、滑りやすい箇所や走行に注意が必要な地点を確認した。
その後、署員らが「セイフティー・ツーリング」などと書かれたフラッグをライダーや関係者らに手渡し、安全運転を呼び掛けた。
札幌から訪れた神山礼史(ひろし)さん(49)はパトカーの後を走行する初めての経験に笑いながらも、「これからは路面の温度が下がるため滑りやすくなる。事故には十分注意し、気をつけながら走行したい」と気持ちを新たにしていた。
帯広署によると、今年1月から今月25日までに道内で起こった二輪車による人身事故は82件。そのうち死亡事故は9件に上る。十勝では今年、まだ死亡事故はないが、管内には三国峠などの紅葉スポットがある。同署の桐山知彦交通一課長は「ツーリングにはいいシーズンに入るが、事故防止があってこそ。事故に気をつけて走行してほしい」と話した。(近藤周)