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ロコ、強さはコミュニケーション力 石崎はチームになくてはならない存在 カーリング元日本代表大野さん解説

 北京オリンピックのカーリングは17日、女子予選リーグ全試合が終了し、日本代表(ロコ・ソラーレ)が、3位となった前回の平昌(ピョンチャン)五輪に続き、2大会連続で準決勝に駒を進めた。ぎりぎりの4位通過とはいえ、激戦を勝ち抜いたのは実力以外の何者でない。国内トップクラスのカーリングプレーヤーで、元日本代表の大野福公さん(36)=帯広カーリング協会=がこれまでの戦いぶりを解説する。

予選リーグ9試合 前半の貯金が物言う
 初戦は負けたが、コミュニケーション力が素晴らしいらしいチームらしく、うまく気持ちを切り替えていた。前半で連勝できたことが準決勝進出につながった。デンマーク戦(第3戦、8-7)は、藤沢五月選手が持ち時間残り10秒を切った中で、難しい部類のダブルテークアウトをよく決めた。中国戦(第5戦、10-2)はいいショットがかなり決まっていた。外さなかった。

ミスが目立った予選最終戦 1位通過スイスに完敗も心配なし
 キーショットでミスが出て点差もついたが、ショット率は相手とさほど変わらない。全体を通して見ればめちゃくちゃ悪いわけではないし、パフォーマンスも落ちている訳ではない。

不安定なアイスコンディションに戸惑い多く
 プレーしている選手しか分からない部分ではあるが、難しそうに見えた。石が曲がるときとそうでないときの差が大きい。時間が進むたびにも変わっていくようだ。ウエート(を乗せる加減)も大変そうだ。

第5の選手、リザーブ石崎琴美さん(帯南商高出)が陰で支える
 試合がすべて終わった後の「ナイトプラクティス」で、次の日に試合をするシートの石の曲がり方や滑り方をチェックするのが石崎さんの役目。翌朝にすぐ試合もあったので体力、精神的に大変だと思う。仲間を「おつかれさま」とやさしく迎える様子など、ツイッターでチームをしっかりサポートしている姿も伝わってきている。チームになくてはならない存在だ。

準決勝は再びスイスと対戦する
 予想通りの成績になる世界選手権と違い、オリンピックは分からない。前回の男子はアメリカが優勝したし、今回のミックスダブルスも注目されていなかったチーム(イタリア)が勝った。カーリングは精神的な部分が出るスポーツ。“4年に一度”に皆懸けている分、(意外な結果が)出やすいのでは。スイスの方がやりづらさを感じていると思う。

決勝進出へ 先手を取ってペースを握れるかが鍵
 スイス戦のポイントはやはりアイスの読み。日本の方がうまいと思うので、先に読んでいい戦いをしてほしい。あとは気持ちの切り替えだ。予選リーグでは藤沢さんにしては珍しいミスがあったが、国内女子ナンバーワンのスキップ。期待している。

※大野さんは動画投稿サイトのユーチューブ「大福CurlingTV」で応援解説を配信中。

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