トムラウシ温泉のグランピングが人気 新得
【新得】町観光協会(安田昌行会長)がトムラウシ温泉東大雪荘の敷地内で試験的に実施している豪華なキャンプ「グランピング」が人気だ。期間は9~10月の約2カ月間だが、9月初めの数日を除き予約で埋まった。町観光協会は「平日もいっぱいで、予想以上の人気」と反響の大きさに手応えを感じている。
コロナ禍によるアウトドア観光の人気を受けて実施。観光地で休暇を楽しみ仕事もする「ワーケーション」需要の取り込みも狙う。宿泊と乗馬、ラフティングなど各種アクティビティーを組み合わせた旅行商品の開発を進めている。今年度は環境省の補助対象。
グランピングは個人観光の宿泊モニターと、ワーケーションモニターの2タイプで受け付けた。ワーケーションとして今月8日から家族で利用した千歳市の会社役員長谷康礼さん(35)は、同市でプライベート観光ハイヤー事業を中心に旅行業などを展開している。
長谷さんは「友人のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で新得のグランピングを知り、家族で利用できる雰囲気があったので選んだ。他のところのワーケーションプランは個人利用を想定したものが多い」と話す。温泉ソムリエの資格も持つ長谷さんは「グランピングが温泉の敷地内にあるのがいい。トムラウシは何度も来たことがある、とても良い温泉」と新得の利点を強調する。
9月の宿泊者のアンケートでは、地元食材を中心としたバーベキューが好評だった。一方で、トイレはグランピングドームから100メートルほど離れた東大雪荘まで行かなければならず、改善を求める声が多かった。町観光協会は「利用者の声を参考に本格実施に向け準備していきたい」と話している。(平田幸嗣)