「初等理科教育」編集部長に 幕別途別小の舘校長
【幕別】途別小学校の舘英樹校長(51)が今年度、日本初等理科教育研究会の会報「初等理科教育」(電子版)の編集部長に就任した。全国の会員の取り組みを発信する会報の編集責任者で、「一生懸命取り組んでいる先生方の授業実践を紹介し、たくさんの先生に読んでもらい、子どもの指導に生かしてほしい」と意欲を語る。
同研究会は筑波大学付属小学校理科部を中心とした全国組織で、理論と実践の両面から初等理科教育の在り方を追究している。今年度は「新たな時代における理科授業の在り方」を研究主題に掲げる。
舘校長は道教育大函館校を卒業し、根室管内で小学校教諭のスタートを切った。20年ほど前、書店に並んでいた「初等理科教育」を手にし、同研究会のセミナーに参加したのがきっかけで会員になった。理科の授業づくりを進める中で「もっと深く勉強したい」と、別海町上西春別小時代に道教育大大学院教育学研究科で理科教育を専攻、修了した。
会報は電子版のみで年6回(偶数月)発行。毎号数十ページで、主に「論説」「主題研究」で構成する。舘校長もこれまで「深い学びにつながる理科授業を目指して」「酸素のゆくえから理解を深める呼吸器の授業」などをテーマに主題研究を執筆してきた。10年以上前から編集部員を務め、3月に同研究会の塚田昭一理事長から編集部長の打診を受けた。
今年度は文部科学省からの依頼で、小学校理科の主要3団体である同研究会とソニー科学教育研究会、全国小学校理科教育研究会の連携により会報の増刊号も発行する予定。
舘校長は「コロナ禍の中であふれている情報の裏付けなど正しく見極める力は、まさに理科の実験や考察で付く。たくさんの人に理科教育の良さを伝えたい」と話している。(澤村真理子)