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観光協会職員が絵本で道内の魅力発信 足寄

絵本で多くの人に心温まるひとときを過ごしてもらいたいという西出さん

 【足寄】あしょろ観光協会に勤務する西出萌美さん(30)が、切り絵アートを用いた「絵本旅ほっかいどう」を発行した。西出さんは「自分が道内で暮らす中で知った大切な場所や商品を紹介したかった。絵本で北海道を旅行した気持ちになってわくわくしてもらいたい」と話している。

 西出さんは帯広生まれで札幌育ち。北翔大を卒業後、JR北海道の客室乗務員として働いていた数年前に職員による沿線観光プロジェクトに参加。観光マップの製作時に自作の切り絵を持ち込んだところ、思いのほか好評を博した。「こんなに喜んでくれるんだ」と感動し、本格的に切り絵に挑戦することを決めた。

 2019年に帯広に移住。足寄を訪れた際、町民らが娘のように接してくれたことをうれしく感じて足寄に転居を決めた。

 今年2月から同観光協会に勤めながら、「紙絵」と命名した自身の切り絵アートを発表している。また個人事業者として、披露宴でのエスコートカードやカフェの看板などの製作も行っている。

 「絵本旅ほっかいどう」は昨年11月に完成。帯広のカフェ「Hoccino Coffees(ホッチーノコーヒー)」や足寄の「しあわせチーズ工房」などを含む道内13カ所の店舗や風景を紹介する。

 30色ある和紙の折り紙を使い、ぬくもりのある優しい雰囲気の紙絵が各ページを彩っている。絵本は1000円で販売。道の駅あしょろ銀河ホール21のショップや町内の「はたらくものづくり村」などで扱っている。

 西出さんは紙絵を通した新たな挑戦にも取り組み、「はたらくものづくり村」内で親子が楽しめるカフェも不定期で開設する。「子どもは工作教室で楽しみ、母親はコーヒーを飲むなどくつろげる空間にしたい。高校生が放課後に過ごせる場所にもなれば」と話している。(折原徹也)

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