「西蝦夷日誌」の現代語訳本を帯広市に寄贈 井村屋
「あずきバー」で知られる井村屋グループ(三重県津市)は24日、北海道の名付け親で知られる松浦武四郎の「西蝦夷日誌七編」の現代語訳本・150冊(22万円相当)を、帯広市に寄贈した。市内小中学校や図書館などに配置する。
井村屋グループは菓子原料に十勝産小豆を使用し、道内の企業や自治体とも積極的に交流。探検家の武四郎が三重県出身ということもあり、記録の保存や研究にも取り組んでいる。
寄贈したのは「自由訳 西蝦夷日誌七編」。井村屋グループが助成し、「たけしろうカンパニー」(津市)が出版した。西蝦夷日誌七編は、武四郎が道内の日本海沿岸地域を調査した全7編の紀行本。
24日はオンラインで贈呈式を開催。帯広市から米沢則寿市長と広瀬容孝学校教育部長、井村屋側は浅田剛夫会長と中島伸子社長が出席した。市がオンラインで寄付を受けるのは初めてで、寄贈図書と感謝状をそれぞれ事前に送付した。
井村屋グループは2018年にも「十勝日誌」の自由訳本を市に1400冊寄贈している。米沢市長は3年前の寄贈にも触れ、「子どもたちから『松浦武四郎についてもっと知りたい』との声が寄せられている。小中学校の読書活動や授業の教材に活用させてもらう」と述べた。
浅田会長は「西蝦夷日誌も興味深い内容なので、楽しみながら読んでほしい」と話していた。(岡田優人)