幕別の五輪選手子育て 両親3組トークショー
【幕別】東京五輪マウンテンバイク競技日本代表の山本幸平選手ら幕別町出身の夏季オリンピアン3人の両親によるトークショー(幕別町、同町教委主催)が26日、町百年記念ホールで開かれた。選手の幼少時代や、親としての選手や競技との向き合い方について語り、70人余りの来場者が興味深く耳を傾けた。
「子どものスポーツを支えるための研修会」として開催。山本選手の父哲也さんと母美智子さん、陸上の福島千里選手の父輝幸さんと母玲子さんが登壇し、女子7人制ラグビーの桑井亜乃選手の父健志さん、母法子さんがオンラインで参加した。
山本選手は野球や剣道、福島選手はスケートやピアノ、桑井選手は陸上やアイスホッケー、日本舞踊など3選手は子ども時代に複数の競技や習い事を経験。桑井選手の母法子さんは「本人がやりたいことはやらせていた」とし、3選手の両親いずれも本人の希望を尊重していたと語った。
福島選手は小規模校の糠内小に通っていたため、輝幸さんは「いろんな友達をつくってもらいたいという思いで、いろんなクラブに入れさせてもらった」とし、玲子さんは「(町外での陸上やスケート練習に参加するため)送り迎えばかりしていた。ご飯を食べる時間がないので、一口おにぎりを作って車の中で食べさせていた」と振り返った。
会場から「幼少期にさまざまなスポーツに打ち込んだことが生かされているか」との問いがあり、山本選手の父哲也さんは「剣道や卓球で瞬発力やバランス(が養われたのではないか)」。食事に関する質問では、山本選手の母美智子さんが「高校生の頃から揚げ物は食べていない」とストイックな一面を明かした。
バドミントンに打ち込む中高生の子を持つ町内の露木雪絵さん(42)は「競技については指導者に任せて口出ししないことや、大変な送迎も楽しむことが大切なんだと思いました」と話していた。(澤村真理子)