「未来づくり」6高校支援 帯信金
ヒマワリで景観造成、豆乳飲料開発
帯広信用金庫(高橋常夫理事長)は、今年度の「地元高校生による十勝の未来づくり応援プロジェクト」として、帯広農業、音更、更別農業、池田、士幌の5高の事業計画を採択した。近く鹿追高も採択する予定で、計6校の活動をサポートする。
地域支援活動の一環として、2011年から実施している。人材育成を目的に、高校が行う事業への助成や講師派遣などを行っている。各校は活動成果を発表会で報告する。対象校を集めて交付式を開いていたが、今回は新型コロナウイルスを考慮し、信金側が各校に出向いた。
音更高校では単位制普通科の選択授業「環境デザイン」で今年度、学校敷地内に栽培したヒマワリを活用し、十勝らしいランドスケープ(景観)を造成する事業を計画。9、10月に完成させる考え。プロジェクト助成費は、専門家を招いた講習や幼稚園児などとの交流などで活用する。
5日は三上拓志校長、担当の野坂渉教諭が同席し、同科3年の高橋正尚さん、佐藤華弥さん、沼倉舞花さんが、帯信金の八木智常務理事から参加証を受け取った。3人は「コロナによる『負の感情』を解消できるようなデザインに仕上げたい」と話していた。
帯広農業高校はオリゴ糖の成分ラフィノースと十勝産豆乳を使用した豆乳飲料の開発で、中田食品(帯広市)と製造・販売を目指す。
更別農業高校は規格外野菜を使った漬物を製造、使用する乳酸菌などは同校のほ場で採取した菌を培養して使う。
池田高校は「池田農場開放記念碑」(1943年建立)の歴史的価値を広くアピールするため、看板の設置や史跡マップの作成などに取り組む。
士幌高校は「ヌプカの四季プロジェクト」と銘打ち、ムースに続いて地場食材を活用したチーズケーキの開発を進める。
6日までに5校の交付を終えた。鹿追高は今月中の採択、参加証の交付を目指している。(佐藤いづみ)