フットサルの強豪、順天堂大に進学した菖蒲 レギュラー奪取へ意気込む
今春、帯緑陽高を卒業した菖蒲碧(しょうぶ・あおい)が順天堂大に進学し、体育会系フットサル部に入部した。高校時代はGKとしてサッカー部で活動する傍ら、社会人フットサルチームのソルティエラとかちF.Sの一員として道リーグにも出場し、経験を積んだ。昨夏にはフットサルの18歳以下の全国大会にも道代表として参戦し、主将として優勝に貢献した。全日本大学フットサル大会で3連覇を含む5度の優勝を誇る強豪校に飛び込んだ18歳は「憧れのチームでプレーすることにわくわくしている。1年生でレギュラーを奪えるように頑張る。教員の資格も取りたい」と新たな場での活躍を誓っている。(北雅貴、金野和彦)
菖蒲は、道サッカー協会技術委員の父友幸さん(48)の影響で、幼少期からサッカーに親しみ、小学3年時から本格的に競技を始めた。帯南町中3年時に国内のフットサルのトップリーグ「Fリーグ」の試合を観戦。帯広市出身で日本代表GKの関口優志(28)=名古屋オーシャンズ-札大、帯北高出=のプレーを見て関心を持った。「シュートが飛んで来る機会がサッカーよりも圧倒的に多く、ゲームに関わる時間が長い。攻撃の起点にもなりやすい」と感じた。関口が何度もシュートを防ぐだけでなく、相手GKが攻め上がるパワープレーを仕掛けられながらもシュートをキャッチ。無人のゴールに蹴り込み得点を挙げたことが強く印象に残った。
帯緑陽高サッカー部の横田秀樹監督らの理解もあり、昨年は特に部活動と並行してソルティエラとかちの練習にも参加するなど技術を磨いた。8月のグリーンアリーナ神戸カップU-18フェスティバルでは道代表として活躍。予選リーグ2試合と1位(決勝)トーナメント3試合の全試合で、後半から出場した。決勝はFリーグのシュライカー大阪の下部組織のU-18に3-0の完封勝ちに一役買った。もう1人で1学年下のGK戸田貴英(サフィルヴァ・札幌)と協力して、U-23日本代表を擁する強豪に快勝した。
本来なら今月初旬に大学のある千葉に行き、7日の入学式を迎えるはずだったが、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、十勝にとどまってのトレーニングに励んでいる。それでも前向きな姿勢は崩さない。「自分は体力や筋力面のフィジカルが課題。弱い部分を伸ばすチャンス」。攻撃参加を念頭に、約40メートルのピッチをより速く往復できるダッシュ力を身に付けようと奮闘する。
身長168センチの体格をカバーできる柔軟な体を得るため、ずっと続けてきたストレッチに加え、2月からはヨガも取り入れている。帯緑陽高の教師のアドバイスを受けながら食事の栄養にも気を使うなど高い意識を持つ。「いつか関口選手と一緒にプレーしたい。フットサルをもっと世間に広められるような影響力ある選手になれれば」と力を込める。