陸別 銀河の森天文台がアトラス彗星の撮影に成功
【陸別】りくべつ宇宙地球科学館・銀河の森天文台(上出洋介館長)は、2019年12月に米国で発見されたアトラス彗星(すいせい)を撮影した。彗星の核が分裂した様子が写っている。
同天文台の115センチ大型反射望遠鏡「りくり」で11日夜、撮影に成功した。画像では彗星本体の右上に分裂した核が1個、彗星本体の中にも少なくとも2個の核がある様子が確認できたという。
アトラス彗星は今年2月下旬から急激に明るくなり、5月には肉眼で尾を引いた姿が見られる大彗星となることが期待されたが、世界各国の観測機関などが核が分裂したと3月末に相次いで報告していた。
同天文台では、核が分裂したとの情報を入手してから撮影の機会をうかがっていた。天文台の中島克仁技師は「今回は見られる可能性がほぼなくなり、とても残念。予想通りにならないのも彗星の魅力の一つ。いつ来るかは分からないが、次の大彗星を楽しみに待ちたい」と話している。
(折原徹也)