士幌高校が全日本学校関係緑化コンクールで最高の特選
【士幌】士幌高校(赤穂悦生校長、生徒162人)が、公益社団法人国土緑化推進機構が主催する「全日本学校関係緑化コンクール」の学校林等活動の部で、最高位の「農林水産大臣賞 特選」に輝いた。外部から講師を招いての実習やカシワ林の再生に向けた保全活動など幅広い緑化活動が高く評価された。
同コンクールは、次世代を担う子どもたちの緑化活動と学校の緑化教育を推進するため、1950年度から行われている。学校林等活動の部と学校環境緑化の部があり、道内からは同校が代表校として参加した。
同校の敷地内には、約50種類の樹種が植栽された4・58ヘクタールの学校林がある。このうち、開校40周年を迎えた際に造成された「北邦樹木園」をフィールドに、造園などを行っているケイセイ(帯広)の宮崎直美さんら外部講師を招いて授業を展開。除伐などによる森林の育成管理や、樹木名を記した板の作成などを通じて生徒たちが樹木に親しんでいる。
他にも町内で0・95%の残存にとどまるカシワ林の保全に向けたプロジェクト学習も盛んで、カシワの苗木生産など一連の活動をポスターにまとめて学校内に展示したり、全道・全国規模の大会に出場して発表したりと外部発信にも努めている。
同コンクールの申請には、今春に北斗市の大野農業高校に異動となった中島綾子教諭が関わってきた。環境専攻班の顧問として生徒たちと一緒に汗を流し、「自然環境に興味を持つ生徒は増えてきた。これまでの実践が評価されたことは光栄で、この取り組みを続けてほしい」と期待する。
宮崎さんも「農業は自然と密接に結び付いている。この先も自然や地域を守る取り組みを通じて人材育成に寄与したい」と話す。
表彰式は5月31日に島根県で行われる予定だが、同校は欠席する。(小縣大輝)