元日ハム選手の池田さん、足寄高校野球部監督に
【足寄】元プロ野球選手で足寄町教委に勤務する池田剛基さん(35)が新年度、足寄高校野球部の監督に就任する。十勝管内の高校野球部で元プロ野球選手が監督となるのは初めて。池田さんは「プロの経験を選手らに伝えるのはもちろん、十勝の野球の発展にも寄与したい」と意気込んでいる。
池田さんは札幌市出身。胆振管内の鵡川高校を卒業後、2003年に北海道日本ハムファイターズに内野手として入団した。06年に引退後、日ハムのベースボールアカデミーでコーチを務め、子どもたちに野球を指導。高校野球を指導できる資格の回復制度を利用した後、足寄町と球団が17年に結んだパートナー協定に基づき、18年度から町教委の任期付き職員に。同年から足寄高校野球部で外部コーチを務めた。
同校野球部の監督が今春転任するのを機に、池田さんが4月1日付(予定)で監督に就く。池田さんは監督1年生で学びの機会も多いとし、「いろいろなことを教えてもらい、自分の知っていることは惜しみなく還元していく」と話す。部員たち(現在は1、2年生合わせて10人)には「3年間を全うすることで、社会で通用する何かを得てほしい」という。
鵡川高野球部時代の恩師である佐藤茂富元監督(故人)からは、過去に「あまり細かく教えすぎず、大きく育てて可能性を引き出すように」と指導のアドバイスを受けたという。生徒と真剣に向き合う佐藤元監督の指導スタイルを胸に、池田さんは「自分と関わった選手に『あの人と野球をやってよかった』と思ってもらえるようやっていきたい」としている。
藤代和昭教育長は「経験とノウハウを存分に生かし、足寄高校の振興はもとより、町民に元気や明るさ、希望を与えてほしい」と期待を寄せる。(折原徹也)