十勝で豆まき 神社では厄払いの神事
節分の3日、十勝管内での神社では厄払いなどの神事が執り行われた。保育所では豆まきも行われ、子どもから大人まで一年間無事に過ごせるよう願いを込めた。
立春(例年2月4日ごろ)は1年を24節気に分けたうちの正月に相当し、その前日に当たる節分では、新年を迎える前の神事のように厄払いを行うことで、一年の無病息災を祈願する。
年男・年女の10人威勢よく
帯広市内の帯廣神社(大野清徳宮司)では3日午前中から厄払いを受け付け、午前11時半と午後に境内で豆まきを実施した。
境内に設けられた特設舞台の上から、年男・年女の市民ら10人が「福は内!」と威勢よく、豆や餅の入った袋を振りまいた。「福の紙」が混ざった袋もあり、縁起物の福矢と交換できた。
豆・餅まきに参加した帯広市の栂安雅満さん(71)は「神社での豆まきはいい経験になった。今年は今まで以上に頑張れそう」と話していた。
(大木祐介)
力いっぱい 園児「鬼は外」
社会福祉法人慧誠会が運営する市内のつばさ保育所(西22南3、傳法芳衣所長)では午前10時ごろから豆まきが行われ、園児らが鬼に力いっぱい豆を投げた。
0歳から年長までの全園児と地域の子どもたち約90人が集まった。先生が豆まきの意味について「おなかの中にいる泣き虫やおこりんぼ虫、いじわる虫を持っていってもらおうね」と説明し、手作りの入れ物に豆を入れると、子どもたちも少しずつこわばった表情に。全員で豆まきの歌を歌っていると、赤鬼と青鬼がこん棒を持って突然乱入した。
子どもたちは全力で鬼に豆を投げつけ、怖さで泣いてしまう子も。鬼が退散すると、ほっとした顔を見せた。年長の藤井士門(しもん)ちゃん(5)は「(鬼が)来たときはちょっと驚いた。思いっ切り赤鬼に投げたよ」と笑顔を見せた。
(松田亜弓)