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特定健診の受診率 3年連続十勝一 陸別

3年連続の十勝一を達成した保健指導担当メンバーら。右から3人目は前田さん、同4人目は野尻町長

 【陸別】町の2018年度の特定健診受診率が71・3%と過去最高を記録し、全道の自治体で3位、十勝では3年連続で1位となった。野尻秀隆町長は「町民の健康増進のため、保健福祉センターや町民課、国保診療所の担当者らが地道に取り組んできたことが実を結んだ」と喜んでいる。

 特定健診は日本人の死亡原因の約6割を占める生活習慣病の予防を目的に、メタボリックシンドロームに着目した健診で、08年度にスタート。40~74歳の国民健康保険加入者が対象で、尿と血液の検査や腹囲測定などを行う。

 16年度からは、町の補助で受診が無料となった。町では独自に受診者全員の心電図と眼底検査を実施するほか、血液検査では肝機能の数値などを追加している。

 陸別では毎年9月に集団健診を実施。11月にはJA組合員を対象に、1~3月には個別での健診を行っている。未受診者に対し、町の保健師や管理栄養士が訪問して健康状況を聞きながら受診を促してきた。また、国保診療所の通院者には医師から対象者に受診を勧めてもらうほか、本人の承諾を得た人に限り提供された医療データを用いて健診への助言を行っている。

 受診者には、保健師らが一人一人に特定健診の結果を伝える取り組みも行う。町保健福祉センターの保健師前田智美さんは「生活の中で具体的に気を付けるところを話し合い、一緒に健康づくりを考えている」とする。

 保健師らの生活指導を10年以上受ける町内の酪農業羽藤勲さん(65)は「食事などにも気遣ってくれるのがうれしい。長年にわたって教えてくれたおかげで検査の数値も許容範囲内となり感謝している」と話す。

 町の特定健診の受診率は、09年度の33%から15年度には56・7%に。受診料が無料となった16年度は68・4%と一気に上昇し、十勝管内で最も高い受診率となった。

 道国民健康保険団体連合会が昨年末に公表した道内の18年度の受診率は、1位が上川管内剣淵町、2位は同上富良野町。十勝管内では10位に更別村(64・6%)、14位豊頃町(60・9%)、19位大樹町(57・1%)など。全道179市町村を合わせた受診率は29・5%だった。

 保健師の前田さんは「2年連続で受診率7割を超えられたのは、私たちだけでなく町民の努力のたまもの」とし、野尻町長は「町民の健康づくりを目指す上で終わりはない。さらに上を目指す気持ちで取り組んでいきたい」と気を引き締めている。(折原徹也)

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