池田の宗像さんがJFA1級審判員に 全国最年少
【池田】2019年度の日本サッカー協会(JFA)1級審判員(女子1級除く)認定審査に池田町職員の宗像瞭さん(23)が合格した。最終審査には全国から10人が臨み、宗像さんら2人が狭き門を突破した。来季の1級審判員は、全国で214人が登録され宗像さんが最年少。道内は12人で、十勝管内は宗像さんと、14年度に道東で初めて合格した士幌町の自営業原尾英祐さん(39)の2人となる。宗像さんは「いつかJリーグで笛を吹きたい」と期待に胸を膨らませている。
全国で最年少
宗像さんは、身長178センチ、体重64キロ、帯広市出身。幼少期からサッカーを始め、帯広西小の頃は西帯広少年団に所属、帯二中サッカー部を経て、帯南商業高サッカー部に入部。選手としてプレーしながら、3年生の時にJFA2級審判員となった。
当時のサッカー部監督だった山崎裕彦さん(55)は、「部員数が少なかったが(宗像は)ひたむきにサッカーに取り組んでいたのを覚えている」と話す。山崎さんは17年に同校を早期退職し、現在はJFA審判デベロップメント・オフィサーとして活躍する。山崎さんは「教え子が頑張っていることをうれしく思う。さらに上を目指してもらいたい」とエールを送る。
宗像さんは、高校卒業後に町役場入りしたが勤務のない土・日曜日、祝日などを使って北海道十勝スカイアースが所属する道リーグや、学生1部リーグの試合で審判を務めるなどし、1級審判員の受験資格を得た。
トレーニングは高校を卒業後も毎日欠かさずに続けており、1日多い日で20キロ以上を走って持久力を保ち、筋力トレーニングや食事も節制している。宗像さんは「審判員として選手、観客、会場が一つになるような試合にコントロールできた時は本当にうれしい」と話している。
審判員として悩んだときは、近くにいる池田小学校教頭でJFA1級審判インストラクターの森英樹さん(52)にアドバイスを求めている。森さんは、「合格したことを本当にうれしく思う。さらに大きい夢をかなえてもらいたい」と喜んでいる。
1級審判員は1年ごとの更新で、体力検査もある。フィジカル面もメンタル面も常に高い状態を維持し続けなければ2級に降格することもある。宗像さんは「山崎先生や森先生をはじめ、多くの人の支えに感謝して、仕事も夢も手を抜かずに上を目指して頑張りたい」と話している。(内形勝也)
<JFA登録の審判員>
都道府県協会支部レベル主催の少年の試合の審判員ができる4級から1級まである。その他にもプロフェッショナルレフェリーや国際審判員などもある。1級審判員は地域リーグなどで経験を積めば、JFL(日本フットボールリーグ)を経て、将来的にはJリーグでの主審が可能になる。