十勝晴駅の穂積さん治療に専念 常連客が交代制でサポート
【音更】私設鉄道博物館「十勝晴(とかちばれ)駅」(音更町柳町南区12)を運営する穂積規(ただし)さん(59)が、体調不良のため運営を離れる。12日から管内の常連客が交代制で運営に当たり、これまで通り開放する。
穂積さんは昨年12月に体調を崩し、帯広市内の病院に検査入院した。今後は治療に専念するため、これからの運営を含め、日頃からサポートしている常連客にも相談。結果、6~7人が代わる代わる十勝晴駅の開放日に来て、運営に協力する方向でまとまった。
同駅は2014年2月2日にプレオープンし、今年で6年を迎える。若い女性や親子連れなど年齢層は幅広く、全国各地や海外からこれまでに1万人以上が来館した。昨年は国鉄OBの人から自宅で所有する鉄道部品100点以上の寄贈も受け、現在は1万を超える貴重な鉄道グッズが所狭しと飾られている。
新年に入り、原画ギャラリーを新設。全国各地の鉄道を巡る24歳の女性イラストレーター「始発ちゃん」がボールペンで描いた「根室本線滝川駅」と「旧広尾線愛国駅」の2枚を掲示している。ギャラリー用の外枠やネームプレートなどは全て常連客の手作りだ。
HOゲージ(80分の1スケール)鉄道模型では、新たに「スーパーとかち」6両編成が仲間入り。巨大ジオラマには貨物ヤードのスペースが設けられ、常連客の手で着々と出来上がりつつある。
穂積さんは6日から帯広の病院で化学療法を受ける。復帰時期は未定だが、「常連さんのサポートで安心して治療に専念できる。できるだけ早く、元気な姿を皆さんにお見せできれば」と話している。
12日以降の同駅の開館日は毎週日曜のみ。時間は午前10時~午後6時(午前か午後のみの開放となる場合もあり)。入館無料。問い合わせは穂積さん(090・6998・0623)へ。(小縣大輝)