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秋サケ漁終了、十勝沿岸は3年連続で不漁

3年連続の不漁となった秋サケ漁。大津は水揚げ量、金額とも前年を上回った

 【豊頃・大樹・広尾】十勝沿岸の秋サケ定置網漁の操業期間が20日で終了した。管内3漁協(大津、大樹、広尾)の水揚げ量は前年比4・6%増の2008トン。記録が残る1980年以降では昨年(1918トン)、一昨年(1110トン)に続くワースト3位に終わった。価格は過去2年ほど上がらず、3漁協の漁獲金額は総額で11億7700万円となり、前年(12億6600万円)を7・1%下回った。

 各漁協の水揚げ量の内訳は、大津が1125トン(前年比27・5%憎)と増えたが、大樹は478トン(5%増)とほぼ横ばい。広尾は405トン(30%減)と大幅に減少した。

 漁獲金額は大津が6億4000万円(13・8%増)、大樹2億7900万円(5・2%減)、広尾2億5800万円(36・9%減)。1キロ当たりの平均単価は585円前後で、前年(660円)、一昨年(1005円)ほど高騰しなかった。十勝総合振興局水産課は「過去2年が大不漁だったことから、今年は加工業者が輸入もののトラウトサーモンに切り替えるなど買い控えが進んだ」とみている。

 8月30日の操業開始前は、来遊量は前年の2倍と見込まれていた。原因は不明で、道立総合研究機構さけます・内水面水産試験場(恵庭市)は「ここまでの不漁は想定していなかった。沿岸環境だけではなく、サケが回遊するベーリング海などで減耗する要因があったのかもしれない」とする。

 管内の漁業関係者は「一向に回復の兆しが見えない。影響は非常に大きい」と漏らしている。(松村智裕、内形勝也)

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