「在宅時も留守電に」帯広署が注意喚起 「アポ電」相談65件に急増、被害も
見知らぬ番号からの電話に注意を-。警察や消防と偽って電話をかけ、個人情報を聞き出そうとする「アポ電」に関する相談が6月以降、帯広市内で急増している。電話後に訪問しキャッシュカードなどをだまし取る手口で、17日には1人暮らしの高齢者2人がキャッシュカードをだまし取られ、計300万円が引き出される被害もあり、帯広署は注意を呼び掛けている。
市内では6月以降、消防や警察、防犯協会などをかたる不審な電話があったという相談が、とかち広域消防局と同署に計65件(17日まで)寄せられている。
消防を名乗る電話は「防災マップやグッズを無料で送るので、住所や家族構成を教えてほしい」という内容。警察をかたる電話は、「口座から金が引き出されている。これ以上使われないように刑事を向かわせるので暗証番号を教えて」と語る。
17日には市内の60代男性と80代女性が応じ、自宅に来た刑事と偽る私服の女にキャッシュカードをだまし取られた。同日に道内のコンビニATMからそれぞれ100万円と200万円が引き出されたという。
札幌でも12~16日に同様の被害が4件相次ぎ、計約390万円が引き出されており、道警は17日、今年初の特殊詐欺警報を発令した。十勝管内の町村では「アポ電」は確認されていないものの、はがきによる架空請求に関する相談は依然として続いている。
帯広署は「見知らぬ相手に個人情報を安易に明かさないで」とし、具体的には「在宅時でも留守番電話に設定し、相手の番号を確認してから応じるなど対策を取ってほしい」と呼び掛ける。不審な電話を受けた場合は親族や警察に連絡するよう求めている。(高田晃太郎)
アポ電に巻き込まれないために(帯広署より)
・在宅時でも留守番電話に設定する
・相手の番号を確認し、見知らぬ相手にはなるべく応じない
・個人情報や金銭に関する電話はすぐに切る
・キャッシュカードを渡したり、暗証番号を教えたりしない
・不審な電話があれば警察や親族に相談する
・報道から最新の手口を入手する