フノリ漁スタート 広尾
【広尾】フノリ漁が23日、広尾町内の国道336号沿いの海岸で始まった。漁業者が岩場に付着しているフノリを丁寧に摘み取っている。
フノリはみそ汁や酢の物の具として食べられる海藻。例年、干潮時を見計らって2月ごろから漁が始まり、冬期間は「寒フノリ」と呼ばれる。
今年は潮や天候の影響で漁の開始が大幅に遅れた。「はしり」の時期となるこの日は生で出荷し、4月以降は乾燥させて市場に出す。漁は6月ごろまで月1回程度行われる予定。
広尾では、熊手などの道具を使わずに手作業で取るため、砂などの交じりが少なく質の良さに定評がある。
ざるの中に手際よくフノリを入れていた70代の女性漁業者は、「歯応えのあるフノリは天ぷらにして、からしじょうゆで食べても絶品。おいしく味わってほしい」と話していた。(松村智裕)