「食と地元の産業に関心を」帯広森の里小でふるさと学習
帯広森の里小学校(池下栄里子校長、児童270人)で19日、「牛乳を通して学びを深める『ふるさと学習』~牛とのふれあいファーム」と題した講演会が開かれた。広瀬牧場(帯広)の廣瀬文彦さん(66)ら牛乳の生産・加工・消費に携わる6人が来校し、子どもたちにそれぞれの仕事内容を説明した。
「おびひろっ子絆支援事業」の一環。酪農に関する知識を得て帯広の産業を知ってもらおうと、昨年9月に1~3年生向けに子牛に触れ合う授業を開いた。4年生は同月に広瀬牧場を訪れた。
この日は5・6年生102人を対象に、将来を見据えた「キャリア教育」を実施。廣瀬さんが牧場の仕事から牛乳ができるまでを講演した後、獣医師の水村亮平さん、明治なるほどファクトリー十勝施設長の中川康寿さん、栄養士の下森初美さん、帯広農業高校教諭の西山修一さん、シェフの羽山正彦さんがそれぞれのブースに分かれ、子どもたちに語り掛けた。
このうち、水村さんは診察時に必要な三種の神器を紹介。子どもたちは直腸検査の方法に驚いたり、「助かった牛のおかげで酪農家の利益が増えるのはうれしい」(水村さん)などの言葉に耳を傾けた。6年の保苅陽斗君(12)は「出産に立ち会うのがすごいと思った」と話した。
廣瀬さんは「日本の農業を持続させていくためには消費者の理解が必要。日ごろ、自分が何を食べているか、食に関心を持ってもらえたら」と願った。同校は来年度も同様の授業を継続していく予定。(牧内奏)