シジミ保護 全国発表へ 大樹
【大樹】大樹漁協(神山久典組合長)の「生花苗沼(オイカマナイトー)しじみ保存会」は17日、札幌市内で開かれた「第64回全道青年・女性漁業者交流大会」(道、道漁連主催)で発表し、全国大会への出場推薦を受けた。大樹漁協の団体が全国に進むのは初めて。当日発表した同保存会の高橋良典会長(40)は「資源管理の地道な活動が評価されてうれしい」と話している。
同交流大会では、道内の9団体が地域活性化や消費拡大などをテーマにそれぞれの取り組みを発表。このうち、同保存会とひやま漁協乙部支所ナマコ協議会の2団体が、2月28日、3月1日の両日に東京都内で開かれる「第24回全国青年・女性漁業者交流大会」(全国漁連主催)に推薦された。
生花苗沼の手掘りによるヤマトシジミ漁は、資源保護のため、2008年から年1回に限定。09年に同保存会が発足した。
発表では、沼から海までの河口域を禁漁の保護区に定め、保護区に生息する小型貝の移植放流を行うことで近年の漁獲量が伸びている実績を紹介。殻長3センチ未満は漁獲しないなどのルールをつくり、漁業者に資源保護の意識が芽生えていることなども伝えた。講評では「素晴らしい取り組み」といった声があったという。
生花苗沼のシジミは殻長5センチ以上の特大サイズが多く、「幻のシジミ」として販売している。高橋会長は「全国での発表は大樹のシジミを知ってもらうチャンス。ありがたい機会」と話し、「資源管理について、全国の他団体と情報交換して活動の参考にしたい」と意欲を新たにしている。
(松村智裕)