コッペリア名演に拍手喝采 100人バレエダンサー熱演
第4回市民バレエ公演「コッペリア」が16日、帯広市民文化ホール・大ホールで開かれた。華麗な衣装に身を包んだバレエダンサー100人が熱演し、観客約1240人を物語の世界へと引き込んだ。(文・牧内奏、写真・後藤貴子)
バレエ教室の指導者で構成する「ティアラの会」、帯広市民劇場運営委員会、一般社団法人帯広市文化スポーツ振興財団など6団体でつくる実行委の主催。コッペリアはレオ・ドリーブ作曲のバレエ。ポーランドの農村を舞台に青年フランツと村娘スワニルダの結婚までが描かれている。
第1幕は、人形づくり・コッペリウス(篠原聖一さん)が人形「コッペリア」に魂を吹き込む場面から始まった。窓辺に座るコッペリアに興味を抱くフランツを荒井英之さん、家主の留守を見計らって忍び込んで恋敵のコッペリアはからくり人形だと知るスワニルダを井川こころさんが熱演した。第2幕は「時の踊り」や「祈りの踊り」などが繰り広げられ、2人の結婚を祝福する盛大なフィナーレへ。最後は舞台奥へ消えゆくコッペリアを追いかける場面で静かに幕を閉じた。
客席からは割れんばかりの拍手が送られ、「ブラボー」と歓声も上がった。音更町の主婦吉川由美子さんは娘の陽菜さん(木野東小1年)と来場。「踊りだけでなく一人ひとりが見せる豊かな表情に、初めから終わりまで目が離せなかった」と感激した様子だった。
演出・振り付けは、日本バレエ界の第一人者として名高い篠原さん。数々のバレエ音楽を指揮した磯部省吾さんが帯広交響楽団と共に音楽を奏でた。米沢則寿市長も市長役で登場した。
市民バレエは5月にオーディションが行われ、6月から練習が始まった。前塚典子実行委員長は「無事成功に終えられ安堵(あんど)と喜びを感じている。約半年に及ぶ練習の成果が発揮されてよかった」と喜び、「4年後にさらに向上した舞台を見せたい。今日からまたスタートです」と気持ちを新たにしていた。