未来の森づくりに飛躍誓う 十勝千年の森 10周年記念セレモニー
【清水】十勝毎日新聞社グループ、農業生産法人ランラン・ファーム(林克彦社長)が運営する「十勝千年の森」(町羽帯南10線)の開園10周年を祝う記念セレモニーが8日、園内で開かれた。設計を手掛けた高野ランドスケーププランニングの高野文彰会長、英ガーデンデザイナーのダン・ピアソン氏、阿部一男清水町長、三井真十勝総合振興局長や十勝毎日新聞社関係者が出席し、990年先の未来に引き継ぐ森づくりのさらなる飛躍を誓った。
大量の紙を消費する新聞社が、使用分の炭素を自然に還元する「カーボン・オフセット」の理念実践を目指し、1990年に始めた育林業が千年の森の原点。2008年には、日高山脈の麓にある約400ヘクタールの広大な敷地に、自然の植生などを生かした4カ所のガーデンが完成した。個性豊かな現代アートも点在し、立ち乗り式電動二輪車「セグウェイ」で散策できる公認ガイドツアー、生き物や季節の花に触れることができる講座など、育てた森を多くの人と共有できる場を提供してきた。北海道ガーデンショーの舞台になり、英国ガーデンデザイナーズ協会(SGD)から最高賞の大賞を受賞するなど、国内外で高い評価を受けている。
この日は、一般来場者も含め100人以上がアース・ガーデンに集まった。テープカットを行った後、創設者である十勝毎日新聞社の林光繁会長・主筆が「さらに努力を続けて素晴らしいガーデンに仕上げていく。たくさんの人にこの庭を見てほしい」とあいさつ。ピアソン氏は「魅力的な場所として、今後も長く続いていくことを確信している」、阿部町長は「一緒に観光の目玉を打ち出しながら、清水町に人を呼び込みたい」と祝辞を述べ、雨上がりの空に色とりどりの風船を一斉に飛ばし、節目を祝った。
園内カフェ・キサラでの立食パーティーや、ピアソン氏によるガーデンアカデミーも行われた。(小寺泰介)
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