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地域住民の共生のシンボル 大山緑地・若葉の森 まちマイ八中編

月2、3回の清掃活動を行う「大山緑地と若葉の森を愛する会」は、取り組みが次の世代に続くことを願っている。写真は(右から)板垣和仁会長、加納靖宏副会長

 住宅街として開発された八中エリアに残る大山緑地と若葉の森は、地域住民の共生のシンボルとも言える貴重な自然林だ。

 開拓以前からの自然湿地林で、ハンノキやヤチダモといった湿地特有の樹木のほか、さまざまな動植物が観察できる市民の憩いの場だ。ところが、2006年夏に突如、蚊が大発生し、八中や若葉小で授業ができなくなるほどの問題となった。

 そこで立ち上がったのが、当時、学校に通っていた生徒の父母たち。「大山緑地と若葉の森を愛する会」を発足させると、体育館の改修工事や弥生新道の道路工事などが環境悪化の原因となったことを突き止めた。同時に地域の協力を得て、緑地内の施設整備や清掃活動も推進。子どもらが、今も動植物の観察をしたりできる基盤を築いていった。

 「隣接する帯広第八中学校、帯広若葉小学校や周辺の町内会はもちろん、帯広百年記念館の池田亨嘉学芸員や帯広畜産大学の辻修教授など多くの関係者に守られてきた歴史がある」。会のメンバーは語る。

 現在も月2、3回の清掃活動を行う「愛する会」が願っているのは、大山緑地と若葉の森を守る活動が次の世代にも続くこと。板垣和仁会長らは「自分たちも年をとり、活動できなくなる日が来る。地域の皆で、この自然を守っていくことができれば」と語った。(奥野秀康)

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