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松浦武四郎の生涯を伝記小説で紹介、北広島の河治さん

「がいなもん 松浦武四郎一代」を執筆した河治さん

 北海道の名付け親として知られる松浦武四郎(1818~88年)の生涯を描いた、伝記小説「がいなもん 松浦武四郎一代」が発刊された。著者は歴史小説作家の河治和香さん(北広島市在住)。武四郎のあまり知られていないエピソードが満載で、河治さんは「近所のおじいさんの昔話に耳を傾けるような気分で読んでいただけたら」と話している。

 武四郎の生誕200年、北海道命名150年を記念し、小学館から6月に出版された。「がいなもん」は武四郎の出身地・三重の方言で「とんでもない」の意味。昨年3月から1年間にわたり、文芸誌「きらら」で連載された。

 話は、武四郎が親交のある絵師河鍋曉斎の家を訪ねてやってきては、曉斎の娘の豊に昔話を語るところから始まる。1日に20里(約78キロ)を歩いたり、蝦夷地を6回訪れては約9800のアイヌ語地名を記録したりしたこと、アイヌと同じ物を食べて過ごしたことなどを振り返っている。

 「インターネットなどで簡単に調べられない資料から探りたい」(河治さん)と、執筆取材は武四郎自身が書いた自伝や手紙、周囲の人々の日記、明治時代の新聞や雑誌などを参考にした。

 探検中に、ちょんまげを額に垂れ下がるまで伸ばして自慢げにしていたことや、それを知人に切り取られる滑稽なエピソードもある。

 河治さんは現在、北海道電力のホームページで「週刊武四郎」を毎週水曜日に更新し、武四郎の幅広い交友関係や珍しいコレクションの数々などを紹介している。小説は四六判、320ページ。1836円。全国の書店で購入できる。(藤島諒司)

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  • 「がいなもん 松浦武四郎一代」

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