常に全力だった 元作詞家の宇佐美さんが西城さんを語る
歌手の西城秀樹さんの死去を受け、親交のあった帯広市在住の元作詞家宇佐美勝美さん(68)は「真面目な好青年で、常に全力で歌っていた。お疲れさまと声を掛けたい」と話す。
市内でカフェレストラン「葡萄(ぶどう)屋」などを経営する宇佐美さんは、「白井章生」などのペンネームで1971年に作詞活動を開始。西城さんのほか、山口百恵や石川さゆりの楽曲など約250作品を手掛けた。
西城さんのファーストアルバム収録曲「君と僕と恋と」(72年)を作詞するなど、デビュー当時から仕事で関わった。74年発売のソングブックでは西城さんのため詩を書き下ろした。フォーリーブスの故青山孝史さんを交えて食事するなど、親交を深めた。
西城さんについて、宇佐美さんは「洋楽のR&Bを聴いて勉強し、ロック要素の強い歌謡曲を好んでいた。エネルギッシュな歌い方と声の張りは、R&Bの影響を受けていた」と振り返る。西城さんの魅力を引き出すため、激しさや優しさを心掛けて楽曲4曲を作詞した。
2度の脳梗塞に襲われたが、リハビリを行い、ステージに復帰した西城さん。宇佐美さんは「病気を克服し、ステージに立ち続けた姿勢に敬意を表したい」と静かに語る。
西城さんは、昨年9月26日に帯広市民文化ホールで開かれた「同窓会コンサート2017」に出演していた。(池谷智仁)