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第一病院が国交省の短期入院協力病院に指定 管内初

短期入院協力病院の指定に合わせ、専用窓口などを設置し受け入れ準備を整えた

 帯広第一病院(山並秀章院長)は、自動車事故で重度の後遺症を持つ患者の負担を軽減するために国土交通省が指定する「短期入院協力病院」の認定を管内で初めて受け、3月から本格稼働した。従来、十勝で利用資格を持つ患者は釧路の指定病院に通う必要があり、利用実績がほとんどなかった。管内でも同補助制度を柔軟に活用できる基盤が整った格好になる。

 短期入院協力病院は、独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)が重度後遺障害者を対象に発給する介護料受給資格を持った患者が利用するもの。患者のニーズに合わせ、介護料を受けながら短期入院が可能になる。

 2017年4月時点で国交省が全国に166カ所設置しており、道内では9カ所の指定病院があった。現状、NASVAの介護受給資格を持つ患者は管内全体で12人いるが、これまでは利用しにくい環境になっていた。

 指定病院の要件となる障害者施設病棟(病床50床)を持つ第一病院は、17年夏に国土交通省に申請。昨年12月末に指定を受け、院内に専用窓口を設置するなど、患者の受け入れ準備を進めていた。

 今後は、まず管内の介護料受給資格者に電話や手紙などで案内。「近くに指定病院がなくて利用できないと感じていた患者の皆さんに、気軽に相談してもらえるようにしたい」(事務局地域医療連携課・林栄一課長)としている。

 NASVAの介護料受給資格は、自動車事故により脳や脊髄に損傷を負う重度の後遺障害を対象としている。受給者の規模は13年時点で全国に4668人にとどまるものの、10年連続で人数が増加している。(奥野秀康)

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