貝殻アートで個展や講師 幕別の田中さん
【幕別】札内暁町の会社員田中里美さん(49)が貝殻を使ったアート作品の制作を続け、地域の話題となっている。主な作品の題材は沖縄の守り神「シーサー」。昨年から本格的に制作に取り掛かり、今年から個展を開催、生涯学習講座の講師も務めるなど活動の幅を広げている。
始めたきっかけは一昨年の沖縄旅行。海岸で拾った巻き貝や二枚貝を接着し、試しにシーサーを作ってみたところ愛嬌(あいきょう)のある作品ができ、熱が入った。もともと物造りに関わる仕事をしていたが、「子育てが忙しく忘れていた」という。
現在は十勝沿岸にも貝殻を拾いに出掛け、小学5年生の娘の就寝後、制作に取り組む。シーサーにさまざまなポーズをつけたり流木を使った土台を使うなど、作品には変化を付けている。
作品を見た人の間で評判が広まり、7月には帯広市内のカフェで初の個展を開催。貝殻アート工房「kanasa」として出展し、80点ほどを並べた。「宇宙の森フェス」(9月9日、大樹町内)にも出展を予定している。
7月29日には子ども向け講座(町百年記念ホール)の講師を初めて担当。参加した小学生14人に、「自分がイメージしたものを大切に自由に作って」とアドバイスした。坂口茉柚さん(9)=札内南小4年=は「(作品の)バランスをとるのが難しかったけど楽しかった」と話していた。
田中さんは「自分のペースで思いを込めて作りたい。作品を通していろいろな人との出会いやつながりができうれしい」と話している。(眞尾敦、杉原輝美通信員)