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工業高生が日付印字マシンを自作 15日に学校祭でお披露目

ダッチングマシンと特製の乗車切符

 帯広工業高校(金谷秀幸校長)の工業技術部(佐々木創基部長)エアエンジン班が、鉄道駅の入場券などに日付を刻印する「ダッチングマシン(日付印字器)」を製作した。ダッチングマシンは国内ではすでに製造されておらず、写真や動画を参考に設計図から取り組んだ。同部は学校祭一般公開日の15日に「エアエンジン機関車」の乗車体験を行う予定で、合わせてマシンもお披露目(ひろめ)する。

 ダッチングマシンは1970年代に自動券売機が普及するまで、多くの鉄道駅や一部交通機関で使用されていた。乗車券を差し込みスライドさせると、バネの仕掛けで日付が印字される。現在はほとんど使われておらず、鉄道ファンの間ではオークションなどで高値で取り引きされている。

 今回、製作に取り組んだのは浦城勝さんら2年生。同部は空気を原動力とする「エアエンジン」を使った機関車を製作しており、2015年度の道高校工業クラブ大会では最高賞を受賞した。学校祭などのイベントで試乗を行う中で、楽しんでもらいたいという思いを受け、顧問の島貫力教諭がマシン製作を発案した。

 3月に製作を始め、動画や写真から仕組みを解読し設計図を書き始めた。使われていた当時を知らない2年生にとっては初めて見る機械だったが「設計が楽しい。着実に完成に近づくのがうれしかった」と浦城さん。鉄の切り出しや組み立ても全て手作業で行い、晴れて7月上旬に完成した。

 苦労した日付の印字は平成元年から30年まで対応可能。学校祭でのお披露目に向けて、浦城さんは「大人でも乗れるので、ぜひ来て楽しんでほしい」と呼び掛けている。

 同校の一般公開は15日午前10時から午後2時まで。(松田亜弓)

関連写真

  • 設計図から製作した浦城さん(手前)ら2年生たち

    設計図から製作した浦城さん(手前)ら2年生たち

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