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年中野球、高校野球の助っ人選手にグローブ無償貸し出し

佐藤代表(左)から硬式用グローブとスパイクを借り受ける更別農高野球部のメンバーら。右から永守選手、横田主将、森谷汐里マネジャー、今村監督

 【音更】十勝の高校野球を盛り上げたい-。音更町内のベースボールショップ「年中野球」(佐藤肇代表)は今月から、高校野球で野球部員以外の“助っ人選手”が公式戦に出場する際、硬式用グローブなどを無償で貸し出すサービスを本格的に始めた。佐藤代表は「グローブを持っていない選手でも、気軽に高校野球に参加できるようになれば」と話している。
(内形勝也)

 今年の夏季高校野球十勝支部予選(6月25日~7月1日予定)には更別農・本別・新得が連合チームで出場する。春季支部予選(5月13~21日)まで一緒だった大樹が夏季は単独校として出場するため、3校連合となる。

 正式な野球部員は更別農2人、本別3人、新得2人の計7人で、更別農が4人の助っ人選手を勧誘して計11人にした。このうちバスケットボール部の篠永英輝さん(3年)、永守千真さん(同)は昨夏も連合チームの助っ人選手で出場したが、グローブとスパイクは借りていた。同部の一宮由樹さん(2年)と帰宅部の及川陽介さん(1年)は今回が硬式野球デビューとなり、グローブとスパイクは持っていない。

 硬式用グローブは1つ数万円もする。連合チームの今村和彦監督(45)=更別農=は「安価な軟式用グローブの購入を考えたが、けがの危険性があるので思い直した」と悩んだ。佐藤代表に相談したところ、「限られた期間しか使わないのに、高価なグローブを買わせるのは気の毒」と無償貸し出しの提案を受けた。

 今村監督は右利きの内野手用と外野手用の硬式用グローブ各2つと、スパイク4足を頼んだ。両方とも数が足りなかったため、佐藤代表は5月下旬に年中野球のホームページで無償提供を呼び掛け、管内と小樽市から中古の硬式用グローブ4つとスパイク2足が届いた。このうち2つのグローブは修理が必要で今回は使えず、年中野球がストックしていたものを充てた。

 9日に更別農のグラウンドで、佐藤代表から横田裕輝主将(3年)、今村監督らに硬式用グローブとスパイクが届けられた。「本当にありがたい。感謝している」と今村監督は喜び、助っ人で二塁手の永守さんは「使うのがもったいないくらいのグローブばかり」と笑顔を見せた。横田主将は「力をすべて出しきり、プレーで恩返ししたい」と健闘を誓った。

 選手らは夏季支部予選を終えてから感謝の気持ちを手紙にし、借りた野球用品に添えて返却する。手紙はグローブなどの提供者らに送られる予定だ。年中野球は引き続き、使わなくなった硬式用グローブとスパイクの無償提供を呼び掛けている。年中野球が窓口になり、各校からの要請に応じて無償で貸し出す。問い合わせは年中野球(0155・32・4828)へ。

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