電柱にカラスの巣 漏電防止で北電警戒
カラスの巣作りが本格的になる時期を前に、北海道電力が警戒を強めている。電柱に作るカラスの巣が電線に触れることで、漏電につながる恐れがあるため。同社帯広支店では「カラスの巣らしきものを見つけた際はすぐに連絡を」と呼び掛けている。
カラスの巣作りは3月半ばごろから始まり、ゴールデンウイーク前後にピークを迎える。餌がある場所を選ぶため、ごみステーション付近の電柱に多く営巣する特徴がある。巣の材料として木の枝のほか、ハンガーや針金などの金属類も使うため、こうした金属が電線に触れることで漏電し、停電につながるおそれがある。昨年の十勝管内は営巣が原因で停電したケースはなかったものの、全道では約10件の停電が発生した。
同支店では工事会社の協力も得て毎年50~60カ所の巣を撤去しており、撤去後には風車や針山状に延びた器具などを電柱上部に取り付けて営巣防止を図っている。約20年前から対策を始め、これまで管内の電柱約18万2000本のうち約1000カ所に防止器具を設置。実際は対策を施した電柱に営巣するカラスもいるものの、早めの対策で営巣を防ぐことができるという。
同支店では今年に入り、市内を中心に約10件の巣を撤去した。同支店配電グループの野村洋一副長は「停電防止のためにも、カラスの巣を見つけた際は遠慮なく連絡をしてほしい」と話している。連絡先は同支店(0155・24・5161)へ。(中島佑斗)