「とんチャパ」でコロッケ 学校給食に4月から提供へ 帯南商高
商品化も視野に
帯広南商業高校クッキング部(藤田葉南部長、部員20人)は、帯広市の学校給食に提供するコロッケの開発を進めている。同部のオリジナル料理「とんチャパ」をアレンジしたメニューで、4月の給食に登場する予定。将来的には、加工食品として市場での流通を目指している。
「とんチャパ」は豚丼をヒントに、豚肉やキャベツなどをチャパティ(薄いパン生地)に包んだメニュー。2015年の「ご当地!絶品うまいもん甲子園」で全国優勝し、期間限定でコンビニエンスストアで商品化された。
これまでも、親子丼など同部考案の献立は市の学校給食に登場していた。今回は、味やネーミングなどに特徴があるとんチャパの商品化も見据え、市学校給食センターと同部が協力して独自メニュー開発を検討。1日約1万4000食の給食で提供しやすいよう、コロッケの形式にした。
コロッケには豚肉やキャベツ、紅ショウガ、チーズなどを使用。同センターと取引がある食品卸「トォータルフーズ」(帯広)の協力を得て、紅ショウガの量や肉の食感を調整するなど試作を重ねた。14日に同校で開いた2度目の試食会では「先輩たちが作ってくれた、とんチャパの風味を生かしたコロッケになった」(藤田部長)と部員たちも太鼓判を押し、給食提供のめどが立った。
本来のとんチャパは十勝産の食材を使用するが、コストを削減し給食費で賄えるよう道内産に変更。1個(50グラム)約70円を実現した。
同センターの服部哲也センター長は「給食に提供する地元の加工食品を増やしたい。商品化への協力などいろいろな形で連携していきたい」と話す。児童・生徒の意見を商品改良に生かしたり、複数回、給食に登場させるなどの支援を行う考えだ。
授業で流通やマーケティングを学ぶ同部の生徒にとっても、一連の取り組みは生きた教材になる。同部顧問の松原明香教諭は「給食メニューになれば、とんチャパが広がり、引き継がれていく。いずれは商品化につなげ、地域に還元できれば」と話している。(池谷智仁)
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