「豚丼の日」 認知度じわり上昇 特設売り場、無料サービスも
2月10日は「豚丼の日」。十勝管内ではスーパーが販売に力を入れ、独自サービスを行う飲食店が増えるなど、記念日の存在は徐々に浸透している。「認知度はまだまだ低い」と関係者は口にするが、帯広・十勝のご当地グルメのさらなる盛り上がりを願っている。(池谷智仁)
豚丼の日は、「2(ぶた)、10(どん)」の語呂合わせ。豚丼のたれなどを扱う食品メーカー「ソラチ」(本社工場・芦別市)が日本記念日協会に登録申請し、2010年に認定された。
帯広市内のフクハラいっきゅう店(西19南2)は10日、豚丼の試食販売コーナーを設けた。清水産と北海道産の豚肉に豚丼のたれを絡め、食欲を誘う匂いが漂った。宮本武蔵グロサリーチーフは「豚丼の日は普段よりおいしい肉を食べませんかと提案し、他の日と差別化を図りたい」と話した。
管内では近年、新規飲食店を中心に、豚丼の日に合わせたサービスが広がっている。ある経営者は「常連客が多い老舗豚丼店とは異なる。独自企画で集客につなげたい」と狙いを語る。
昨年6月に市内に開業した豚丼店「MURA(むら)」(西24南2)は10日、豚丼(880円)の肉盛り(通常220円)無料サービスを実施。女性を想定し、生ハムサラダ無料サービスに変更もできる。菊池宥哉店主は「炭火焼きで、家庭では出せない味。一度食べてほしいと思い、サービスを企画した」と語る。
帯廣ホルジン酒場さとり亭(西12南26)は昨年10月からランチを始め、豚丼(900円)を提供。「豚丼は十勝の名物。豚丼の日を広めていきたい」(仲井司代表)と、10~12の3日間は100円引きで販売する。
ソラチは、3~5日に開かれた「おびひろ氷まつり」会場でも豚丼の日をPRした。同社が制作した「豚丼の日ポスター」を求める飲食店も増えていて、帯広営業所の辻野弘樹所長代理は「少しずつ認知されつつあるのでは」と感じている。
日本記念日協会によると、2月10日は「封筒の日」「二重(ふたえ)の日」「左利きグッズの日」にも認定されている。