チーズ作りへの意欲新た 仏ギルド協会の叙任式
世界のチーズ生産者や流通業者などでつくるギルド協会(本部・フランス)は25日、帯広市内の北海道ホテルで、チーズ製造や普及に功績があった人に称号を与える叙任式を開いた。管内の9人を含む13人が位階のメダルを受け、チーズ作りへの意欲を新たにした。
同協会はチーズ業界の情報交換と交流、生産者の知識と技術の継承が目的。世界33カ国に約6500人の会員がおり、チーズ製造や流通の経歴、専門性に応じて位階がある。国内の会員は約100人で、チーズの産地の十勝で叙任対象者が増えたことから初めて式を開いた。実行委員会(林克彦委員長)の主催。
職人の最高位で日本人では3人目の「メートル・フロマジェ」は、共働学舎新得農場の宮嶋望代表(65)が受けた。他にもチーズ工房の職人やチーズの普及に務めた経営者やジャーナリストが対象となった。
叙任式で同協会のローラン・バルテルミー会長は「十勝で式を開き、新しいきょうだいを迎えることができて光栄」とあいさつ。会員でチーズプロフェッショナル協会の本間るみ子会長は「日本のチーズを世界に広めたい。皆さんの力添えをお願いしたい」と語った。叙任者1人ひとりの功績が紹介され、バルテルミー会長からメダルを受け取った。宮嶋代表は「うれしい。(管内の工房が共同で熟成する)『十勝ラクレット モールウォッシュ』も応援してくれているので、さらに頑張りたい」と喜びを語った。(安田義教)