熱中小を初体験 オープンスクールに200人 更別
【更別】大人の人材育成学校として来年4月の開校を目指す「十勝さらべつ熱中小学校」の第1回オープンスクールが22日、村社会福祉センターで開かれた。村内や帯広、東京から約200人が参加し、ベンチャービジネスの経営者らの授業を体験した。
熱中小は山形県で廃校を活用して始まったプロジェクト。経営者や大学教授、芸術家など多彩な講師陣を招いている。体験授業では3人の講師が登壇した。
前内閣官房地方創生総括官の山崎史郎氏は、道内の若年人口が札幌に集まり、さらに札幌から東京圏に流出する傾向を指摘。「出生率は国や地域で変わる。結婚や出産の早期化や多子世帯の支援など若い世代を重視した政策を」と語った。
遊休空間と利用希望者をつなぐサービスを展開する「スペースマーケット」(東京)の重松大輔社長は、物や時間を共有する「シェアリング・エコノミー」を紹介。海外で一般人が空き時間を使い、近くの顧客をタクシーのように運ぶサービスを題材に、「物より体験を優先する人が増え、人々の所有欲が希薄化している」と述べた。
企業のPR動画を製作する「ヒューマンセントリックス」(東京)の中村寛治社長は、動画で伝えるこつを解説。「普段は30分で伝えるものを3分の動画にまとめても、内容は10分の1にはならない。伝えたいことの本質が残っていく」と持論を展開。ユニークな語り口で会場を盛り上げた。
更別では、来年4~9月に第1期を開講する。月1、2回、土曜日に旧十勝南部農業開発事務所を校舎に授業が開かれる。半年間の受講料は50歳未満が1万円、50歳以上が2万円。
受講を念頭に参加した幕別町のフリーライター、石川伸子さん(36)は「時代の最先端にいる講師の生き生きした声を聞けたのが新鮮だった。半年間、決まった曜日に受講できるので参加したい」と話していた。
同校では、来年2月にも2回目のオープンスクールを予定。問い合わせは運営法人の北海道熱中開拓機構(0155・66・4554)へ。(深津慶太)
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