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音更の新工場完成、あすから稼働 満寿屋商店

導入した真空冷却機について説明する杉山社長(中央)

 【音更】パン製造販売の満寿屋商店(帯広、杉山雅則社長)は30日午前、7月1日から本格稼働する「とかち木野工場」(町木野大通東13)の見学会を開いた。

 同社は十勝産小麦のブランド化を図ろうと首都圏で、数店舗を展開する計画。その第一歩として、11月下旬をめどに東京都目黒区内に新規出店する。

 同工場は鉄骨造り2階建てで、床面積は665平方メートル。この日は、杉山社長と佐々木賢治工場長が報道関係者に工場内を紹介。新規導入したスイス製の真空冷却機や、クロワッサンやパイなど油脂を折り込んだパンの製造が低温でできる折り込み室などについて説明した。

 折り込み室は室温19度に維持され、クロワッサンの生地とバターを折り込む作業でバターが溶け出すのを防ぎ、焼き上がり時までバターを残すことができるのでぱりぱりした食感を維持することができる。

 スイス産真空冷却機は、クロワッサンなど油脂を使ったパンを、焼き上がった後に入れ、水分と熱気を飛ばし3分間で中心温度100度から30度にまで急冷することができる。水分を飛ばすことで雑菌の繁殖も防げる。

 杉山社長は「真空冷却機は十勝産小麦の価値を高める可能性がある」とし、佐々木工場長は「真空冷却機の機能を生かし新商品の開発もできれば」と話している。(星茉莉枝)

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