3本足の牧羊犬「ユナ」奮闘 池田・まきばの家
【池田】町内の観光・宿泊施設「十勝まきばの家」(町清見)で29日から行われる「ボーヤ・ファーム」(安西浩代表)の「シープドッグショー」に、左の後ろ足がない3本足の牧羊犬「ユナ」が今年も登場する。ハンデをものともせずヒツジを追い掛けて奮闘する姿が人気を集めており、安西代表は「まだ訓練が足りないところはあるが、次世代のエースに育てたい」と期待している。
ユナはボーダーコリーの雌で、2012年4月生まれの4歳。生後3日目で母犬に踏まれて左の後ろ足を骨折し、壊死(えし)したために付け根から失ってしまった。「試しに3カ月ぐらいのときにヒツジを追わせてみると、興味を示し、ある程度は走ることができた」と安西さん。13年からショーにも出演、テレビ番組でも紹介された。
高い柵を越えることはできないが、ヒツジを追うスピードや体力などは他の犬と比べてひけを取らないという。安西さんは「暴走をしないので訓練はしやすい方。止まる指示にはきちんと従うが、動き出しの部分にはまだ課題がある」とみる。
牧羊犬にも適正があり、成長するに従ってヒツジへの対応にも差が出てくるという。現在同ファームで飼育する13匹のうち、ショーや普段の作業に当たるのはユナを含めて4匹。安西さんは「現在の主力になっているのは8、9歳の犬。世代交代を図るためにも、今シーズンはユナを含めた若い犬の訓練に力を入れたい」と話している。
シープドッグショーは29日にスタート。安西さんの指示に従って牧羊犬がヒツジを柵の中に追いむショーの他、ヒツジの毛刈りやほ乳、2年ぶりにアヒル追いも行う。ゴールデンウイーク期間中の5月8日までは午前11時からと午後1時半からの毎日2回、以降は土・日曜、祝日の午前11時から開催する。料金は大人800円、小学生400円。問い合わせはまきばの家(015・572・6000)へ。(末次一郎)
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