管内高校教諭ら ピアノトリオで演奏活動に力
帯広市在住の渡邊吉行さん(37)=帯広大谷高校教諭=、佐藤祐一さん(39)=音更高校教諭=らでつくるピアノトリオ「トレッフル」が演奏活動に力を入れている。道央出身で道教育大卒の2人は赴任先の十勝で親しくなり、一般向けの演奏会を2年前から毎年行うなど活発だ。今年は12月5日午後5時から、幕別町百年記念ホール講堂で演奏会を開く。
トレッフルのメンバーはピアノの渡邊さんとチェロの佐藤さん、そして渡邊さんの大学同期でバイオリン奏者の小林瑠衣さん(36)=札幌=の3人。2012年の結成後、13年から年1回演奏会を行い、高校の保護者向けのコンサートも開いている。
結成のきっかけは14年前にさかのぼる。渡邊さんが帯広大谷高校、佐藤さんが中札内高校(現在は閉校)に同時に赴任したこと。大学在学中は特に親しくはなかったが、音楽教諭同士の集まりで顔を合わせ、「いつかピアノトリオをやりたい」と意気投合した。渡邊さんが小林さんに声を掛け、トリオが実現した。
佐藤さんはその後、芽室高校を経て今年4月に音更高校に赴任となった。
トレッフルはフランス語で「三つ葉のクローバー」を意味し、「お客さまを加えて、幸福の四つ葉のクローバーに」との願いを込めた。3人はピアノトリオの魅力について「必要最少の人数で個性がぶつかり合うが、調和も必要。ピアノを中心に弦が花を添える」と話す。コンサートではステージではなく客席と同じフロアで演奏し、子供も一緒に聴くことのできる親しみやすい形式にしている。
12月5日の演奏会ではクラシックからポップスまでを用意。聴きなじみのある曲から、ハイドン、モーツァルトのピアノトリオの名曲までを演奏する。小林さんが帯広を訪れての合同練習も行い、3人は「これだけ何回も一緒に演奏したいと思える相手はいない。奏者もお客さまも気負いすぎず、心地よくなれるコンサートにしたい」と意気込んでいる。
演奏会のチケットは1人1000円。小学生以下無料。幕別町百年記念ホール、帯広市民文化ホール、旭楽器商会、井関楽器で取り扱っている。問い合わせは渡邊さん(0155・48・3406)へ。(眞尾敦)