修学旅行先でまちづくりアンケート 浦幌中 地域活性化へ
【浦幌】浦幌中学校(平岡弘孝校長)の3年生25人が、8月下旬に修学旅行先として訪問した函館市で、現地の大学生や住民らを対象に地域活性化をテーマにしたアンケートを行った。3年生たちは今年度、浦幌の地域活性化に向けた振興策を提案する予定で、アンケート結果は企画立案に役立てる狙い。生徒たちは今後、月内にも具体的な提案内容をまとめる方針。
一連の振興策企画は、同校3年生たちの「総合的な学習の時間」の授業の一環で実施。修学旅行は8月25~28日の4日間の行程で、アンケートは26日に訪れた函館市内で行った。
生徒たちは5人ずつ5班に分かれ、4班が同市内で住民や観光客らを対象にした街頭調査に当たり、残り1班は道教育大函館校を訪れて学生を対象に調査。質問項目は、函館の魅力、地元に高校がなくなったらどうするか、若者が地元に住み続けるための条件など5項目を聞き取った。
各班20人の計100人分を回収した他、道教育大を訪れた班は生徒と学生たちの意見交換会も開催。学生からは「地域づくりに意見を持ち、言うだけでなく、言ったことに責任を取ることも大切にしなくては」などの意見が出されたという。
同大を訪れた堀川季映さん(15)は「協力してもらえてありがたい。浦幌は自然があり食べ物もおいしく地域の人は仲が良い。若者が帰れるよう働く場所がもっとあれば」と企画の方向性を固めた様子だった。
3年生担任の中島崇史教諭は「最初は戸惑いもあったようだが、生徒たちは積極的に取り組み、コミュニケーション能力の成長が見られた」と評価。総合学習の授業を担当している金田学教諭は「常識にとらわれないアイデアを出して、生徒たちには地元を愛する人に成長してもらえれば」と期待を込めていた。
3年生たちは10月15日午前10時、町コスミックホールで地域活性化案を発表する予定。(井上朋一)