「表現したいもの探究して」 ストルツマン氏が帯八中生指導
世界的クラリネット奏者のリチャード・ストルツマン氏(米国在住)が30日、帯広第八中学校を訪れ、同校吹奏楽部(太田有紗部長、部員44人)の部員を対象に音楽クリニックを開いた。生徒と一緒に演奏しながら、楽器で自分を表現する大切さを伝えた。
ストルツマン氏は妻でマリンバ奏者のミカさんと共に、9月2日にとかちプラザで開かれるコンサート(実行委員会主催)出演のため来帯した。実行委の計らいで、生徒に教える機会が設けられた。
クリニックではクラリネットパートの部員6人を前に、自ら音を出しながら指導。「リズムを感じて」「何を表現したいか一生懸命に探求して」などとアドバイスした。最後は一緒に「ふるさと」を演奏し、歌うような音色を響かせた。
パートリーダーでもある太田部長(3年)は昨年、帯広で開かれたストルツマン氏のコンサートに行き、「クラリネットであんなにきれいな音が出るんだと感動した」という。憧れのプレーヤーを前に緊張し通しだったが、最後には「今まで知らなかったいろいろな吹き方があることが分かった。一緒に吹くという貴重な経験ができてうれしい」と笑顔を見せた。
ストルツマン氏は「彼女たちの演奏は正しいが、もっと体の中から何かを出すことを伝えたかった。短い時間だったが、子供たちにとって貴重な時間になったと思う」と話した。
9月2日のコンサートは午後7時開演、同6時半開場。チケットは一般4000円(当日は500円増)、学生2000円(高校生まで)。チケットらいぶ(帯広市民文化ホール内)、チケットぴあ(藤丸)、井関楽器、旭楽器商会で販売している。学生券はチケットらいぶのみでの取り扱い。(丹羽恭太)