白樺学園ナイン先頭で堂々入場行進 甲子園開幕
【兵庫県西宮】高校野球の第97回全国選手権大会が6日、阪神甲子園球場で開幕した。4年ぶり3度目の出場を果たした北北海道代表の白樺学園ナインは、午前9時からの開会式で出場49校中の先頭で入場行進、高校野球100年の大きな節目を迎えた大会で堂々とした姿を見せた。
縦じまのユニホーム姿の白樺学園の選手18人は、歴代優勝校の校旗などに続いて出場校の一番手で姿を見せた。北北海道大会の優勝旗を持つ周東拓弥主将(3年)を先頭に選手たちは胸を張り、大きく手を振って歴史的な大会を迎えた聖地を一歩一歩踏みしめた。式を終えてナインは開幕戦の北海(南北海道)-鹿児島実(鹿児島)戦を観戦、スタンドから北海を大きな声で応援した。
白樺学園は大会3日目の8日午後3時半開始予定の第4試合で、下関商(山口)と対戦する。
聖地で野球ができる喜びかみしめ入場行進
白樺学園ナインは歴史の重みと聖地で野球ができることの喜びをかみしめながら入場行進し、2日後に控える下関商(山口)との試合に向け闘志を高めた。 ファンファーレに続いて演奏された大会行進曲と来場者の手拍子。全国49代表校のトップを切って入場行進した白樺学園ナインは、プラカードを持つ市立西宮高の堀早希さん(2年)に導かれて北北海道代表旗を持つ周東拓弥主将(3年)、2列目の水落李空、和田涼平、河村説人(共に3年)と続き、憧れのグラウンドの土を踏みしめ、大舞台の空気を感じ取った。
3906校の頂点を懸ける今大会は、第1回大会(全国中等学校優勝野球大会)からちょうど100年目。行進が初めて行われた第3回大会で、前身となる慶応普通部(東京代表)が先頭で入場したことから、慶応(神奈川)の宮田皓主将(3年)が先導役を務めた。「高校野球100年」の横断幕は、第1回大会に出場した早稲田実(東京)など10校の現役部員が持って入場した。
開会式を終えた周東主将は「こんなに人がいる中で行進できていい経験になったし、甲子園で試合ができるという喜びがさらに大きくなった。この気持ちを試合にぶつけて1つでも多く勝ちたい」と意気込んだ。また、プラカードを持った堀さんは「監督が不在だった時期やチームメートが亡くなる不幸があった中で(白樺学園が)代表になったのはすごいと思う。北海道のチームにとって暑さは不利になるかもしれないが頑張ってほしい。全力で応援します」とエールを送った。
午前10時半からは全国最多36度目出場の北海(南北海道)と、5年ぶり18度目出場の鹿児島実(鹿児島)の開幕戦で熱戦がスタートした。始球式はプロ野球福岡ソフトバンクホークスの王貞治球団会長が務めた。大会は休養日を除き14日間の日程で行われる。(岡部彰広)
学校で校長、教頭見守る
開会式の模様は、白樺学園の校内で嶋野幸也校長と三浦章彦教頭の2人がテレビで見守った。100年を迎えた大会に嶋野校長は「歴史の重みがある。大会を支える人の情熱を考えたら大会の持つ意味は重い」と感慨深げ。「その舞台で選手が幸せに戦ってくれれば」とナインの活躍を願った。
吹奏楽部、チアリーディング部、野球部員でつくる同校応援団は7日午前7時に同校をバスで出発し、現地へ向かう。(高津祐也)
◆特集
・第97回 夏の甲子園 白樺学園高校-十勝毎日新聞電子版