新得の魅力を中国に発信へ 若者が動画ロケ
【新得】新得町内の魅力を紹介する動画で中国人観光客の誘致を目指す町内の若者グループ「新得次世代インバウンド研究会」(鵜沼俊介代表)が11日、町内のそばの館や友夢牧場、エコトロッコなどで撮影を行った。
この事業は、町観光協会(清水輝男会長)が今年度、町内の若者の「やりたい」を資金面で支援する「新得町若者大作戦事業」を立ち上げたことを受け、酪農業の鵜沼さん(32)と、同町出身で中国上海のアートマネジメント会社「Office339」で代表を務める鳥本健太さん(35)が企画し、応募。同企画は採択となり、100万円の補助金を受けて実現した。
動画には「中国インターネット界で一番有名な日本人」(鳥本さん)とされる上海在住のクリエーター山下智博さん(小樽市出身)を起用。山下さんは日本の情報を発信するバラエティー番組を中国の動画サイトに毎日投稿し、総再生数はこれまで1億回を数える。1動画の平均再生数は50万回、中国版ツイッターのフォロアーは28万人、同ラインは13万人にも達する。
今回は北京在住の有名コスプレーヤーのシェリーさん、札幌在住のお笑いタレント直キングさんも加わり、山下さんと直キングさんが新得のさまざまな体験をシェリーさんにプレゼンして優劣を競う設定で15分間の動画2本を制作する。
撮影はJR新得駅前やそばの館でのそば打ち体験、友夢牧場での搾乳体験、エコトロッコ、サホロ酒造、ベアマウンテンで行われた。中学生の頃まで毎年夏に家族旅行でクラブメッドを訪れたという山下さんはテンション高く演じ、「視聴者は日本のおいしいものへの関心が高い」と話していた。日本のマンガやアニメが好きなシェリーさんはセーラー服姿で初の日本体験を笑顔で満喫していた。
動画は8月上旬ごろに投稿する予定で、鳥本さんは「今回は脚本があり、監督、カメラマンもいるきっちりとした旅番組。撮影中もツイッターへの反応が続々と入っており、中国に新得町をかなりアピールできるのでは」と期待していた。(大野篤志)