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時田則雄さんらが同人誌「劇場」創刊

「短歌を軸としたさまざまな表現活動を」。「劇場」の創刊号を手にする三澤さん、時田さん(左から)

 十勝を代表する歌人、時田則雄さん(68)=帯広市在住=ら8人が表現者集団「劇場」(時田代表)を立ち上げ、三澤吏佐子さん(54)=清水町在住=を編集人とする「劇場」の創刊号が1日、発行された。時田さんは「この世とは劇場そのもの。生きざまをどう演出し、人生という芝居をそれぞれが『劇場』という場を通してどう表現するか、との思いを込めた」と話している。

 2人のほかに、創刊号には管内から大崎和男さん(新得)、北村光明さん(清水)、坂田幸義さん(幕別)、湯浅可知子さん(池田)の4人、道内(管外)から照井君子さん(江別市)、道外からは大西久美子さん(神奈川県鎌倉市)が参加した。

 時田さんは2011年末に所属していた結社を離れて以降、フリーで活動してきた。その中で「まとまった作品を発表できる場を自主的に作りたいと考えていた」(時田さん)といい、自身の歌集の歌稿整理作業を手伝っていた三澤さんと2年ほど前から構想を練っていた。

 昨秋から、時田さん、三澤さんを中心に呼び掛け、8人が集まり、3月から編集作業を本格化させた。

 創刊号では時田さんが「ウリガレップ狂想曲」と題し、農業に携わる時田さんならではの土や自然と向き合った50首を詠んでいるのをはじめ、三澤さん、大西さん、照井さん、大崎さん(俳句)が30首、湯浅さん、坂田さん、北村さんが20首とそれぞれ群作を発表し、それぞれの作風が存分に表現されている。

 月刊、季刊などは定めず「1年に1号以上」とした。一般の短歌誌に比べて1人当たりの作品数が多いこともあり「腰を据えて真剣に歌に向き合える」(時田さん)、「1首では表現し切れない詠み手の世界観や意図が表現できる」(三澤さん)という。

 三澤さんは「主役級の良い歌を30首並べても作品にならず、脇役や通行人がいて初めて芝居が成り立つ。それぞれがそれぞれの場所で役割を果たすことで『劇場』が輝けば」と話す。時田さんは「短歌を軸としたさまざまな表現活動の場としたい」と語り、作品の発表だけではなく、一般や子供たちが短歌や文化活動に触れる機会をつくることも考えている。

 創刊号は管内各市町村の図書館で閲覧できる。(大谷健人)

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